開幕直前!地域リーグ決勝大会プレビュー!

本命なき決勝大会

 いよいよ明日11/21から今季の集大成である地域リーグ決勝大会(略称:地域決勝)が開催されます。地域決勝とは日本の4部リーグである9つの地域リーグの頂点を決める大会であり、JFL昇格チームを決める大会。今年の集大成でもあります。
 今年は出場チームが例年の16チームから12チームへと削減されました。そのため、出場するのは激戦をくぐりぬけてきた非常に濃いチームばかり。以下で簡単なプレビューを行っていますが、絶対的な自信を持って本命と言えるチームはありません。全チームに突破の可能性が等しくあります。蓋を開けてみなければ分からない、仁義なき3日間×2セットが今年も火ぶたが切って落とされます。

大会方式

大会は「一次ラウンド」と「決勝ラウンドの」2段階で行われる。一次ラウンドでは各地域の12チームが4チーム3会場に分かれて1回戦総当たりのリーグ戦を行う。決勝ラウンドは一次ラウンドの上位4チームにより再び1回戦総当たりのリーグ戦を行う。順位の決定方法は勝ち点や得失点差など一般的な順位決定方式に基づいているが、細部ではやや特殊なルールを用いているので注意が必要。

特殊なルール

ワイルドカード
 一次ラウンド3グループから決勝ラウンドに4チームを選抜するにあたり、今回からワイルドカードが採用される。決勝ラウンドに進出するのは各グループ1位の3チームと、2位で最も成績が良かった1チーム。
引き分け無し
 地域決勝では引き分けが存在しない。90分を戦って同点だった場合はそのままPK戦へ移行する。PK戦の勝者に勝ち点2、敗者に勝ち点1が与えられる。これは順位を決めやすくするためのルール。PK戦で敗れたがために敗退するチームは少なくない。
PK戦の得失点差
 ワイルドカード含め順位を決めるにあたり、勝ち点・得失点差・総得点・当該チーム間の直接対決の結果をふまえても順位を決しないとき、PK戦の得失点差が順位を決める要素になる。ただし、PK戦の界数が異なる場合は採用されず、抽選で順位を決めることになる。非常に稀なケース。

出場チーム紹介

【北海道優勝】札大GP
 札大GPは札幌大学サッカー部の組織の一部。2軍に相当する。北海道リーグは基本的に学生チームの参加を受け付けていないが、JFL昇格を目指すという理由で昨年から特例で北海道リーグに参戦。北海道の盟主ノルブリッツ北海道とのデッドヒートの末、2年連続の優勝を飾った。監督兼選手に元コンサドーレ札幌の池内友彦が所属。学生チームでありながら大人のチーム作りを目指している。
 全国社会人サッカー選手権大会ではベスト8の新日鐵大分に初戦で敗退している。北海道チームとして出場した国体でも優勝した宮城県(ソニー仙台FC=JFL)に初戦で敗れた。両試合とも先制されて追いつく粘り強さを見せたが、最後に突き離された形で敗れている。
ここからJリーグ-札大GP
※写真は国体北海道チームとして
【東北優勝】グルージャ盛岡
 グルージャ盛岡は岩手県からJリーグ参入を目指して活動しているクラブチーム。東北リーグでは首位をひた走っていた福島ユナイテッドFCを最終節の直接対決で下して逆転優勝を掴んだ。4年連続5回目の出場となる。地域決勝常連となってきてしまったが、年々チーム力は上昇してきており、チームの成熟度は過去最高と見える。加えてJ2徳島ヴォルティスから菅原康太をはじめレンタルでタレントを補強。万全の態勢で大会を迎えることになる。
 初出場となった今年の全国社会人サッカー選手権大会では初戦で矢崎バレンテにPK負けを喫した。ただし、この時のグルージャ盛岡は主力を帯同していないとのことであまり参考にならない。
ここからJリーグ-グルージャ盛岡
【関東優勝】Y.S.C.C.
 Y.S.C.C.は神奈川県横浜市を本拠地に活動するクラブチーム。9地域で最もハイレベルな関東リーグを断トツの成績で優勝。昨年の地域決勝4位という実績もあり、今季の優勝候補に推す声は多い。最近行われた第3回KSL市原カップでも断トツの得点力(5試合16得点)を発揮して優勝。調子は上向きとなっている。
 Y.S.C.C.は今年の全国社会人サッカー選手権は関東予選敗退。天皇杯では初戦で鹿屋体育大学に敗れるなど、今年は未だ全国区での成績はよろしくない。
 また、今年の目玉チームであるS.C.相模原とは過去2回対戦して2勝。S.C.相模原キラーとしても注目を浴びている。
ここからJリーグ-Y.S.C.C.
【北信越優勝】AC長野パルセイロ
 AC長野パルセイロは長野県長野市からJリーグ参入を目指して活動しているクラブチーム。北信越リーグでは昨年覇者JAPANサッカーカレッジとのデッドヒートをくぐりぬけて無敗で優勝した。2年ぶりの同大会出場となる。同県のライバル松本山雅FCが一足先にJFLへ昇格してしまっただけに一刻も早く追いつきたい。
 全国社会人サッカー選手権では粘り強い戦いで準優勝。5戦のうち3試合で延長戦を戦う厳しい状況ながら、粘り強く得点を重ねて勝ち進んだ。また、同大会では一番のチームのまとまりを披露。チーム全体で戦う姿勢は短期決戦で生きてくるはずだ。ベストコンディションでのパスサッカーは必見。
ここからJリーグ-AC長野パルセイロ
【東海優勝】Shizuoka.藤枝MYFC
 Shizuoka.藤枝MYFCは静岡県藤枝市からJリーグ参入を目指して活動しているクラブチーム。長らく東海リーグの頂点に君臨していた静岡FCを吸収する形で今季から参戦。FC刈谷矢崎バレンテら強豪チームを抑えて断トツの成績で初優勝。元清水エスパルス斉藤俊秀監督兼選手の元に集まった豊富なタレントは地域リーグでも群を抜く。
 全国社会人サッカー選手権大会では控え中心で臨んだ1回戦でSC鳥取ドリームスにまさかの敗戦。天皇杯では県予選決勝で浜松大学の1軍に敗れるなど、全国区では未だ結果を残せていない。未だベールを脱ぐことがないShizuoka.藤枝MYFCは本番で花開くことができるか。ホーム「藤枝総合運動公園サッカー場」で一次ラウンドを戦えるのはアドバンテージ。
ここからJリーグ-Shizuoka.藤枝MYFC
【関西優勝】三洋電機洲本
 三洋電機洲本は兵庫県洲本市を中心に活動する三洋電機のサッカー部。本大会は企業のサッカー部唯一の参戦となった。関西リーグでは序盤から独走状態にあり、結果的に優勝したものの終盤は敗戦が続いていた。現在行われているKSLカップでもグループリーグを1勝2分で突破し、決勝トーナメント1回戦でアイン食品に敗れて姿を消している。本番を前に厳しい状況にありそうだ。
 全国社会人サッカー選手権大会では初戦で福島ユナイテッドFCに6?0と大敗している。ただし、企業チームならではの資金力と機動力は侮ることなかれ。元々勝負強さを備えているチームだけに波に乗せたら手ごわい。
ここからJリーグ-三洋電機洲本
【中国優勝】レノファ山口FC
 レノファ山口FCは山口県からJリーグ参入を目指して活動しているクラブチーム。中国リーグでは序盤こそ躓いたものの、見事に立て直して逃げ切った。地域決勝は3年連続での出場となる。来年は国体を控えており、シンプルな攻撃を武器に戦うレノファ山口FCのサッカーは年々力強くなっている。
 開催地代表として臨んだ全国社会人サッカー選手権大会では初戦で三洋電機徳島に勝利したものの、2回戦では新日鐵大分に3点差をひっくり返されるショッキングな敗戦を喫した。国体では初戦で千葉県(ジェフリザーブズ=JFL)に敗れている。本大会では関東開催ながら関東の強豪に囲まれるなど、今年は特にクジ運が悪い気もするが、2年ぶりの決勝ラウンド進出は実現可能な目標だ。
ここからJリーグ-レノファ山口FC
【四国優勝】カマタマーレ讃岐
 カマタマーレ讃岐は香川県からJリーグ参入を目指して活動しているクラブチーム。四国リーグでは序盤こそ躓いたが、後期から安定した戦い方を披露して2年ぶりの優勝を果たした。記憶に新しいのが全国社会人サッカー選手権大会での優勝。強固な守備(無失点)と高い決定力で5連戦を的確に戦い抜き、四国勢初の全社優勝を果たしている。
 監督は昨年までロアッソ熊本を率いていた北野誠氏。地域決勝を勝ち抜くために作り上げたチームが本番でどう輝くのか。なお、カマタマーレ讃岐は11/18に香川県と高松市、丸亀市からJリーグ準加盟に必要な支援文書を得ている。JFL昇格はさることながら、Jリーグ準加盟へ向けても着々と準備が進んでいる。
ここからJリーグ-カマタマーレ讃岐
【九州優勝】HOYO
 HOYOは大分県で活動するサッカークラブ。九州リーグでは初参戦ながら、ヴォルカ鹿児島ら強豪を抑えて断トツの成績で優勝を果たした。シーズン前にこのチームが地域決勝出場を果たすと誰が予想しただろう。本大会のダークホース的存在となる。
 チームの目玉となっているのは元水戸ホーリーホックのFW堀健人。今季はリーグ第9節海邦銀行戦で6得点を挙げるなど、攻撃の要になっている様子。
 全国社会人サッカー選手権大会では初戦で準優勝AC長野パルセイロに敗れている。天皇杯では本大会出場を果たし、ホンダロック(JFL)と互角に戦った。
【JFA優遇措置】S.C.相模原
 S.C.相模原は神奈川県相模原市を本拠地とするJリーグ準加盟のサッカークラブ。神奈川県1部リーグ所属ながら、優遇枠で決勝大会進出を果たした。同枠が採用されるのはザスパ草津以来となる。
 全国社会人サッカー選手権大会では選手層の違いを見せつけるが如く勝ち進めていき、3位で大会を終えた。元東京ヴェルディ1969の斎藤将基とブラジルからの使者ジエゴ・カンボスの2トップを止められるチームはいるまい。一番の優勝候補と言える。
 ただし、血の気の多い選手が多く、退場者を出しやすいのが玉にキズ。短期決戦を集中して乗り切れるかがポイントとなる。天敵Y.S.C.C.の壁も乗り越えなければならない。
ここからJリーグ-S.C.相模原
【全社枠?】福島ユナイテッドFC
 福島ユナイテッドFCは福島県からJリーグ参入を目指して活動しているクラブチーム。リーグ戦では序盤から安定した戦いを見せて首位をひた走るも、最終節でグルージャ盛岡に敗れて2位へ転落した。東北1部昇格を果たしてから2年、グルージャ盛岡の壁に苦しんだが、今年は全社ベスト4の成績を以て地域決勝初出場を果たした。
 今季は資金が足らず存続の危機になりながらも、多くの支援を得てあっさりと解消。非常に多くのものを背負って戦うことになる。
 福島ユナイテッドFCオーバーラップを巧みに使う推進力あふれるサッカーが武器。久野純弥らタレントも揃っており、状況打開に困ることはないだろう。
ここからJリーグ-福島ユナイテッドFC
【補充枠】さいたまSC
 さいたまSCは埼玉県さいたま市を中心に活動しているクラブチーム。全社に与えられた2枠が埋まらず、出場チームが12チームに達しなかったため関東リーグ2位の同チームが繰り上げで出場となった。
 関東リーグでは近年、優勝争いに加わりながらも最後まで残れない状況が続いていた。今季もY.S.C.C.が完全に抜けてしまったため、優勝は早々と消滅。しかしながらヴェルフェたかはら那須やFCコリアなどと熾烈を極めた2位争いを勝ちぬいたのは事実。土壇場の勝負強さは備えているようだ。
 KSL市原カップでは1勝2敗でグループリーグ敗退。やや不安が残る。

一次ラウンド対戦カード・各リーグプレビュー

グループA:ひたちなか市総合運動公園陸上競技場
 関東開催となったAグループの注目はS.C.相模原とY.S.C.C.の神奈川決戦。同カードの過去2戦は2試合ともにY.S.C.C.が勝利。ダービーに近い雰囲気があるこの決戦は見逃すべからず。それを差し引いてもグループAの運命を分かつ一戦となるだろう。HOYO、レノファ山口FCも十分な力を持っているため、ワイルドカードを拾うのも困難となりそうだ。本命はS.C.相模原、対抗でY.S.C.C.、穴でHOYOとレノファ山口FCという構図になる。

11/21(日)
10:45 HOYO vs S.C.相模原
13:30 レノファ山口FC vs Y.S.C.C.
11/22(月)
10:45 HOYO vs レノファ山口FC
13:30 S.C.相模原 vs Y.S.C.C.
11/23(火)
10:45 HOYO vs Y.S.C.C.
13:30 S.C.相模原 vs レノファ山口FC

グループB:藤枝総合運動公園サッカー場
 クラブチーム、企業チーム、学生チームと三拍子そろったグループとなった。藤枝で開催されるグループBはShizuoka.藤枝MYFCの試合を地元ローカル局で中継も行われるとのこと。名目は中立を保つだろうが、サッカーどころ藤枝市の盛り上がりにも期待したい。
 注目は初戦「Shizuoka.藤枝MYFCvsグルージャ盛岡」の一戦。初戦でありながら事実上の決勝戦となる。この勝負に勝った方が決勝ラウンド進出を決めるだろう。三洋電機洲本と札大GPは対抗に充てるには少々力不足を感じる。ワイルドカードを拾うとしたらこのグループになりそうだ。本命はグルージャ盛岡、対抗でShizuoka.藤枝MYFC、大穴で三洋電機洲本と札大GPという構図になる。

11/21(日)
10:45 shizuoka.藤枝MYFC vs グルージャ盛岡
13:30 三洋電機洲本 vs 札大GP
11/22(月)
10:45 shizuoka.藤枝MYFC vs 三洋電機洲本
13:30 グルージャ盛岡 vs 札大GP
11/23(火)
10:45 shizuoka.藤枝MYFC vs 札大GP
13:30 グルージャ盛岡 vs 三洋電機洲本

グループC:高知県立春野総合運動公園陸上競技場
 全社ベスト4のうち3チームが終結した。注目は第3節「カマタマーレ讃岐vsAC長野パルセイロ」の麺類ダービー。下関で行われた全社決勝の死闘がここで再現される。運命を決める一戦となるだろう。急きょ参戦となったさいたまSCの力量が分からないのがこのグループの不気味な要素。本命は地の利があるカマタマーレ讃岐、対抗でAC長野パルセイロ、穴で福島ユナイテッドFC、大穴でさいたまSCという構図になる。

11/21(日)
10:45 福島ユナイテッドFC vs カマタマーレ讃岐
13:30 AC長野パルセイロ vs さいたまサッカークラブ
11/22(月)
10:45 福島ユナイテッドFC vs AC長野パルセイロ
13:30 カマタマーレ讃岐 vs さいたまサッカークラブ
11/23(火)
10:45 福島ユナイテッドFC vs さいたまサッカークラブ
13:30 カマタマーレ讃岐 vs AC長野パルセイロ

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