奈良クラブvsサウルコス福井:観戦レポート

地域サッカーリーグ決勝大会決勝ラウンド3日目。第2試合は関西リーグ1位の奈良クラブと北信越リーグ1位のサウルコス福井が対戦した。奈良クラブは2日目でJFL昇格圏である2位以内を確定させている。一方、サウルコス福井は既に3位以下が確定している。昇格枠が決まっている状態で何を求めて戦うのか。奈良クラブは優勝がかかっているのが分かりやすいが、サウルコス福井は?それは地域決勝に於いてあまりにも愚問なのでぜひ会場で答え合わせしてほしい。

会場は引き続きゼットエーオリプリスタジアムで、天気は晴れ。試合の合間は少し風が吹いたが、穏やかな気候は第1試合から変わらずだ。
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攻め込む奈良クラブ

私が陣取っていたのはスタンド中央のサウルコス福井寄りだったのだが、やはり奈良クラブの応援がよく聞こえる。人数もそうだが、楽器の数も多くて賑やかだ。そんな賑やかな応援に後押しされるがごとく、試合は序盤から奈良クラブが押し切る場面が目立った。前半3分、奈良クラブは左サイドから前線に放り込んでMF13馬場悠のヘディングシュートでファーストシュートを放つ。
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奈良クラブは主導権を握りながらもなかなか攻撃の起点が敵陣で作れず苦労した。奈良クラブはおそらく最前線の選手にボールを当ててから攻撃を展開したいのだろうが、サウルコス福井の守備陣に跳ね返され続ける。

一方のサウルコス福井は受け身になりつつも、幾度か攻撃を仕掛ける。ほとんど攻撃の形を作らせてもらえない中で、強引に得点を狙いに行った。前半8分にはMF29岩崎大輔のドライブシュートがクロスバーをかすめるなど遠目からのシュートを狙う。前半25分には右コーナーキックの流れから最後はMF3梅井大輝が遠いサイドで頭で合わた。共に枠を捉えることはできなかったが、ゴールへの執念を示すには十分だ。
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早すぎた終了のお知らせ

前半34分、サウルコス福井のFW20秋田猛に退場処分が下った。自陣ゴール前の混戦でごちゃっとしてたので詳細は分からなかったが、あとで他の観戦者に聞いたところ、報復行為でエルボーをかましてしまったらしい。まさか一発退場のプレーがあったとは思わず、会場はどよめきに包まれた。このファウルにより奈良クラブにPKが与えられた。
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前半35分、奈良クラブはこのPKのシュートを一度は止められたが、こぼれ玉をMF20稲森睦が拾って折り返し、FW9瀬里康和が詰めて先制点とした。前半は奈良クラブがこの1点を守りきって1-0で折り返した。
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あまりにも無謀すぎた

後半に入って改めて一人少ないサウルコス福井のフォーメーションを確認すると、最前線にFW10坂井優介が入り、4-1-3-1の陣形をとっていた。サウルコス福井はこのFW10坂井優介が一人懸命にボールを追いかけて執念を見せた。サウルコス福井は相手守備陣にある程度のプレッシャーを与えつつ、サイドハーフを縦に走らせて打開を図る作戦だったようだ。しかし後半に入って受身に回った奈良クラブが冷静にこの攻撃をかわすのは非常に容易かった。

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案の定、しばらくするとサウルコス福井の足が鈍りだす。ただでさえ100%を絞り出しても勝てないこの大会で1人少ない状況というのは両手を上げざるをえない。サウルコス福井の動きが鈍るのと呼応するように、奈良クラブのサイド攻撃が決まりだした。

後半18分、奈良クラブはゴール前で何本かパスをつなぎ、最後はFW9瀬里康和が右隅にシュートを放ったけど、GKに片手で掻き出される。
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後半22分、奈良クラブはMF13馬場悠の得点で追加点を奪う。続く後半29分には右サイドからのクロスに頭でつなぎ、最後はMF7小野祐輔が頭で押し込み3点目とした。

後半39分、奈良クラブはMF7小野祐輔が右サイドから上げたクロスをDF6橋垣戸光一がゴール正面で頭で合わせて4点目とした。
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後半41分、奈良クラブはDF6橋垣戸光一が左からの折り返しにフリーで合わせて5点目とした。
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止まらないゴールラッシュ。途中出場のDF32岡山一成に「俺も点とるぞー!」と宣言されてしまうほどの一方的な展開でお祭状態となってしまった。サウルコス福井は後半45分にMF11畦地健太のミドルシュートで1点を返す意地を見せたが、これがせめてもの報いだった。
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奈良クラブが無敗で優勝

試合は5-1で奈良クラブが勝利し、全国地域サッカーリーグ決勝大会の覇者となった。一次ラウンドは3戦3勝無失点、決勝ラウンドは3戦2勝1PK勝と、すべての試合で勝利を挙げる快挙を成し遂げた。日本で間違いなく一番厳しかった関西リーグを優勝し、天皇杯ではJ1ベガルタ仙台に勝利するなど多くの成功を重ねた奈良クラブがついに一番の目標であった「JFL昇格」をほぼ満点の状態で勝ち取った。
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思い返せば奈良クラブの試合を初めてみたのは2008年の全国社会人サッカー選手権大会の松本山雅FC戦だった。当時はまだ県リーグ1部の所属だ。その後、関西リーグ昇格を決める府県決勝での昇格を見届け、気がついたら地域リーグを制覇していた。その間にはアミティエSCFC大阪など新興勢力を前に優勝を勝ち取れず、1部残留争いに顔を出すこともあった。このサクセスストーリーの断片を見ているだけに感慨深いものがある。奈良クラブのみなさん、おめでとうございます。全国の舞台でのご活躍を楽しみにしてます。

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速報くんレポート | 奈良クラブvsサウルコス福井

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